2010年6月13日

近現代史資料が劣化して消える

 久しぶりに学会出席にために東京にむかった。その前日11日(金)に横浜に途中下車し、新聞ライブラリーを訪ねた。

  この数年私は郷里である北海道根室市の空襲記録を書いている。他の仕事はさておいてもこれだけは私しか書き残せないことだから、なんとしても完成させたいと願っている。

 根室空襲は現代史に滅多に登場しない。登場しても誤りが多い。あれだけの死者を出した惨禍、私自身の運命を大きく変えたあの空襲を正しく伝えて欲しいという気持が昂ぶっている。当時の『北海道新聞』札幌版を北海道立文書館で発見したが、空襲に関する軍の発表に根室の名はなかったその点を他の新聞で確かめてみたかった。

 『朝日新聞』と『読売報知新聞』の記事を探しだし、『北海道新聞』の記事と比較たが、軍の発表の内容は同じで私の町の名はなかった。なぜないのか調べるべき謎が増えた。意図的に隠蔽したのか、それとも省略したのか。

 驚いたのは、『北海道新聞』も『朝日新聞』もマイクロフィルムで保存されているが、劣化して読み取ることが難しかったことだ。このままではそれほど遠くない時期には消えてしまうだろう。酸性紙やフィルムで保存されている資料が使えなくなった時、現代史研究はいったいどうなるのだろうか。

 

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