2011年9月19日ー小さな飴でも人間関係を滑らかにするー

 前回の続きである。
 台風12号が上陸する前の猛暑日が続いていた頃の体験である。お昼近く、烏丸今出川で市バスを降りると、前を歩くテニスのケットケースを担いだ女性が気になった。背中が曲がり脚も年齢相応に湾曲し始めているのに、炎天下でテニスとはどのような人だろうといつもの好奇心がわき上がるのを押さえることが出来なかった。
 乗り換えた地下鉄今出川ホームでも同じ入り口のあたりで一緒になった。近くにいた女性が超え声をかけて会話が始まった。80歳代半ばという。週3回テニスをするために三つのクラブに参加しているという。そのお歳でこの炎天下で続けられますね。休まず継続しているから体力も維持されているのです。休んだら駄目になりますよ。持続することへの強い意志に感服させられた。
 飴一ついかがですか。差し出されたのは美しい模様で飾られた丸い缶に入ったドロップであった。ハンドバックや買い物袋にいつも飴をしのばせておいて、隣の人に勧めてあたかも旧知の間柄のように会話を始めるのは関西の女性たちの特技である。目撃することはあるが,実際に頂いたのは今回が初めてではなかったか。この日以来私は輸入物の缶入りのドロップに狂っている。
 それにしても飴一個で人間関係を滑らかに出来る女性たちに比べて、男性はなんと不器用なのだろう。この不器用さを克服できなければ、高齢の男性の暮らしは、女性たちに比較して暗く惨めなものになるだろう。不器用さは男性に備わった特性とはいえないと思う。長い男性中心の社会で生きている内に身についたものも多い。女性に学んで新たな特性を発見しなければならない。
 とはいっても白髪で髭面の私が地下鉄車内でおもむろに買い物袋から飴を出して一つ以下がいかがなどとすすめたら、女性はおろか男性でも逃げ出すに違いない。

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このページは、kitanihitoが2011年9月 9日 16:58に書いたブログ記事です。

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