2012年5月6日ーたかが居酒屋、されど居酒屋ー

先日5月3日、友人K氏を千本中立売のちょっと名の通った居酒屋に飲みに誘った。そのあたりについてブログに散歩の記録を書き続けてているので、一度このあたりの居酒屋探訪をしてみたいと考えていたところだった。 引き戸を開けた途端に「今日は予約で満席です」の声がかかった。見渡したところカウンター席の半分は空いているのに、さてはまた私の風体をみて断りおっったかとも考えめぐらしたが、すでに席に着いている客は居酒屋の客には見えない服装と雰囲気の人たちであった。おそらく観光にやって来た人たちであろう。ついに辺鄙な地域の居酒屋も観光客に占拠され、地元の飲み助(?)が排除されるところまで来たか、居酒屋で飲むにも予約がいるようになったかと少々落ち込んだ。
 居酒屋は、地元の人、常連が集ってこその居酒屋である。イギリスのパブ、スペインのバルにも匹敵する日本の地域文化である。この国では、まちを住宅が建ち並ぶだけの地域に作り替えたときから地域文化は衰退した。居酒屋はターミナルや雑居ビルに集められ、地域社会の交換の場としての酒場は消えつつある。これでは居酒屋を題材にした、居酒屋を舞台にした映画、小説も意味を失っていくのではないか。
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 かって西陣の最盛期には千本中立売あたりの飲食店も地元の客で賑わっていたに違いない。いまではその数も少なくなり、この地域のさびれぶりがよくわかる。生き残るために客層を拡大しようとするのもわかるが、地域の交流の場としての居酒屋は消え失せる。
 地域文化として
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の人間味のある居酒屋が生き残ることを切望する。たかが居酒屋、されど居酒屋。

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