2022年1月アーカイブ

2021年12月28日錦市場

 12月28日午前、私はこの十数年欠かさず錦市場に出かけている。棒鱈を買うためだ。なぜ午前なのか、予約しておいた棒鱈は取りに行く時間に合わせてすでに水につけて戻してあり、私の好みのサイズに裁断してくれる。私はこれを持ち帰りすぐに海老芋と炊いてできあがりとなる。以前は大晦日に買いに出かけていたが、体力が落ちて
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からは人混みを避けるためにこの日になった。
 買う店は決まっている。山市さんで創業は江戸時代という。棒鱈は北海道からの仕入れにこだわっている。それがうれしい。
 この料理を知ったのは京都に住んでからだ。子どもの時から棒鱈が水産加工場で作られる様子はよく知っていた。あの乾燥されて板のように堅くなった魚が京都であのように食されているとは。北海道にもあのような食し方があるのだろうか。それも調べてみたいが、私はただただ少年時代の記憶にこだわり食べ続けている。
 自分の味付けを自慢するわけではないが、とにかく美味である。飽きることなく毎日でも食べられる。大きな鍋ひとつ分を28日夕刻に炊き上げ、昼も夜も食べ続けている。元日を迎える前に食べ尽くしてしまいそうだ。
  1ヶ月ほど前の出来事だ。月に一度の診察のために西七条村の主治医のところに出かけ、昼食はいつものように中央卸売市場前のすし市場ですませ、七条通に出てタクシーを拾う。近づいてきた車の屋根を見るとなんと四つ葉の黒バーではないか、それも空車で私の前に止まってくれるではないか!
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 京都のタクシー会社最大手のYタクシーの社標はクロバー、そのうち数台が四つ葉のクローバーという。幸運の印の遭遇したいと眼をこらしていたが、長い間このまちでタクシーに乗ってきたのにその機会は一度もなかった。
 それだけに私は乗り込んでから子どものようにはしゃぎまくったようだ。運転士の言うには、「先日も小学生のお嬢さんが乗られて、はしゃいでましたよ」。「そうですか、私のいまの姿は小学生の女の子ですか」彼は私が小学生に比較されて気分を害したと思ったらしい。マスクをしているのだから私の喜びの表情を読み取れなかったのだろう、慌てて私の気分を取りなす雰囲気を作り始めたのだった。
 私はこの年齢になっても無邪気に喜べる自分がとにかくうれしかった。乗車の記念に小さなカードを1枚、これはお守りとして私の障害者手帳に挟み込まれている。あの日以来、Yタクシーを予約することが多くなった。通りで拾うときも四つ葉のクロバーにまた会えないかなと目をこらす。単純なんだなあ。

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