80歳の気概ーある宣言ー

 
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  先日、80歳になった。これまでになくうきうきとした気分で誕生日を迎えた。60歳代半ばに大腸癌の手術をし、70歳半ばに運動機能障害でまったく動けなくなった。医療に携わる人びとと周囲の人びとの支援でなんとか克服でき、生き延びた。今日までの長命を支えてくれた人びとに感謝し、多くの友人たちが先に逝き自分が残ることに選ばれたことを大切にして生きたいと思う。
 これからをどう生きるか。それが難問だ。厚生労働省が発表している最新の「平均余命表」によると、80歳での男性の平均余命は8.13年となっている。あまり当てにならない数字とはいえ、努力すれば、あと10年ぐらいは生きられそうだ。気分としてはもっと長く生きたいのだが、80歳代ではたえず突然の死を考えざるを得ないのだから、そう簡単にそのことを許してくれないことは承知している。
  この先短いとはいえ、消極的に生きることはない。家に閉じこもらず旅に出、新しい友人を得たいものだ。これまでは変わり者で生きてきて人付き合いの下手だった私が、果たしてどのように変われるものだろうか。
 いくつで死ぬにしろ、知識に関わって生きて者としてはその直前まで頭脳だけは今に近い状態で維持されていたいと思う。この買って体験したことのない激動する時代を観察し考え書き続けられることは大きな喜びであり、勇気を奮い立たせるに十分な仕事ではないか。この時代に一日でも長く関わりたいと思うのは決して過ぎた願望とは言えないだろう。
  振り返ってみて、その時々で揺らぎはあったが、私の仕事に対する態度は一貫して自分が生まれ育った時代と階層の生き様に寄り添うことであった。この姿勢を変えることなく生き続けたいものだ。(2016.3.8)

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