タイ大洪水の報道に見るメディアの態度は間違っている

 チャオプラヤ川の未曾有の増水と氾濫はこの流域のほぼ全域を洪水に巻き込みその被害は首都バンコクにも及んでいるという。今日の新聞報道によれば水が引くのには1ヶ月かかるという。国民の生活自身に甚大な被害が及んでいるだけではない。タイは世界最大の米の生産・輸出国である。その影響はこの国からの食料輸入に依存する国々にも深刻な影響を当てることになるだろう。東日本大震災に世界各国から寄せられた佐飛燕と連帯の動きに感動した一人として、この国の被っている災害に同情し、連帯の気持ちを伝えたいと思う。
 ところがである。報道されるタイ大洪水のニュースは日系企業の工場の浸水被害ばかりを大きく伝え、国民生活の現状に連帯する記事や映像をみたことはない。これでよいのか。
 外国の自然災害や事故についての日本のメディアの報道姿勢には一つの大きな特徴がある。その災害に日本人が巻き込まれていないかどうかをまず知らせるという態度だ。そして日本人が多数巻き込まれたいるとなると、報道は過熱する。
 あえて言いたい。日本人が巻き込まれようと巻き込まれまいと、災害に遭遇した国の状況を伝え、同情と連帯の気持ちを伝える態度が求められているのではないか。 ろくに取材もせず、大使館や現地日本企業商工会議所の出す情報を垂れ流していのだろう。そのように判断されても仕方あるまい。日本の外務省は明治期以来海外に在住する日本人を「邦人」と表現する。海外の災害や事故の記事にいまだに「邦人」という表現が登場するのも、私の気持ちを苛立たせる。ソロそれ態度を変えよう。(2011.10.23)

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